国立天文台科学研究部

超小型紫外線衛星「Mauve」の打ち上げ成功

科学研究部に所属していた行方宏介（現京都大学特定助教）、生駒大洋（科学研究部教授）、前原裕之（ハワイ観測所岡山分室助教）らは、英国のBlue Skies Space社と機関間合意契約を結び、超小型紫外線観測衛星「Mauve（モーヴ）」の国際共同研究に参画しています(過去のリリース参照）。日本時間2025年11月29日、Mauve衛星がSpaceX社のロケットにより打ち上げられ、恒星活動と惑星環境の関係を探る観測ミッションが開始されました。本衛星は口径13センチメートルの望遠鏡を搭載し、地上から観測できない紫外線を含む200～700ナノメートルの波長を観測します。恒星で発生する爆発的現象（フレア）を長期間モニターすることで、若い太陽型恒星やM型星が放つ高エネルギー放射が周囲の惑星や大気に与える影響を明らかにすることを目指します。今後は、2026年初頭に得られる初期データを用いて、地球型惑星の進化を理解する手がかりを得ることが期待されます。

なお、本研究は、大学共同利用機関法人自然科学研究機構OPEN MIX LAB事業（OML022403）と日本学術振興会基盤研究B（JP25K01041）の助成を受けたものです。

詳細：京都大学からのリリースhttps://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2025-12-03