進学を検討の方へ/For students
ぜひ一緒に研究しましょう! 私と一緒に研究したい人は、総研大天文1に所属することで、国立天文台科学研究部にて研究活動を行えます。 なお、総研大天文では助教も主指導教員となれます。
もし総研大の院試を受ける際に私を指導教員としたい場合は、必ず事前にメールをください。メールには、自分の現在の身分と院試を受けることを簡単にお書きいただければ結構です。
学部生向け研究体験・講義
いきなり総研大に進学するのはハードルが高いと思います。 総研大への進学を検討する場合は、以下のような学部生向けのプログラムへの参加をおすすめします。
総研大サマーステューデント (難易度:高)
8月に2週間ほど国立天文台に滞在し、研究体験をしてもらう。9月に内部での発表会あり。 基本的に1対1の指導。 遠方の場合は旅費補助がある。 倍率は高め。申し込んでもらっても、全体の選考に通らないと採用できない。
過去の研究課題と受入学生
- 栗山太一「惑星形成における2成分ダスト合体成⻑数値計算の高速化」(2023年, 東大3年)
- 尾藤太宇「老いた原始惑星系円盤でダストは成⻑しているか -ALMA望遠鏡の2波⻑サーベイから-」(2023年, 京大3年)
- 北出直也「ダスト成長シミュレーションを用いたなめらかな原始惑星系円盤の再現」(2022年, 京大3年, その後総研大に進学)
- 野崎信吾「原始惑星系円盤の輝線スペクトルと外縁半径」(2021年, 九大3年、その後九大大学院に進学)
- 土井聖明「ALMA観測と輻射輸送計算との比較による原始惑星系円盤のダストサイズ推定」(2018年, 東大3年, その後総研大に進学)
科学研究部 春の学校 (難易度:中)
2月か3月頃に1週間ほど国立天文台に滞在し、研究体験をしてもらう。 TAと教員数名に対して学部生数名でグループ研究体験を行う。 コロナ禍で開始できなかったが、2023年2月に3コースで始動。今後も続く予定。 選考あり。
総研大スプリングスクール (難易度:初学者向け)
2-3月に1週間ほど国立天文台に滞在し、多くの分野の授業を受ける。 私自身は90分の講義を行う。 誰が講義をするかは総研大天文の教育委員会が決めるため、私が講義を持つかどうかはわからない。
研究室の目標と方針
5年間の博士課程を通して、独立して研究活動を行う人物になってもらいます。
研究生活
最初はこちらで研究テーマを指定して論文を書いてもらいます。 一つ論文を書くことで、分野全体の広がりや、何が最先端なのかわかるようになります。 その上で、次の論文のテーマを探りながら徐々に独り立ちしてもらいます。 ミーティング頻度は週1回を基本としますが、必要があれば増やすことも(逆に減らすことも)あります。
英語の論文を書く上で、使えるツールは全て使ってもらって構いません(2023年現在であればDeepL、Grammarly, Chat-GPT 等)。 ただし、最終的には自分で英語の論文を書けるようになってもらいますので、自力で書く練習もしておいてください。
論文を一本出せたら、研究と並行して宣伝活動をしてもらいます。 日本天文学会の年会や惑星科学会の秋季講演会のような定期的な会合はもちろんのこと、その都度開催される国際会議に参加したり、外国の研究グループに赴いてセミナーなどをしてもらいます。
総研大及び国立天文台には、海外渡航の金銭的支援は豊富に存在しています。 また、生活費に対する支援には、国立天文台ジュニアフェローや准研究員制度があります。 博士後期課程では日本学術振興会DC1等にも申請していただきます。
研究生活は長いです。時期によってはアクセル全開で研究に没頭できることもあれば、そうでないこともあるでしょう。 その時々で学生本人にとって最も良いと思われるサポートの仕方を模索し、教員としてできるサポートはします。
博士号を取得したあとのキャリアパス
アカデミアのキャリアパスについて簡単にまとめるのは難しいので、例えば下記のような記事を参考にしてみてください。
ライフイベントが発生したら
自身による子供の出産や配偶者の出産・家族の介護等、何らかの事情で研究を中断せねばならないときは相談してください。できる限りサポートします。
私自身には平成から令和に変わる頃に産まれた子供が二人おり、育児休業取得の経験もあります。 配偶者も天文の研究者です。 また、国立天文台のアカデミックアシスタント制度にもサポートしてもらっています。 国立天文台保育ルームの利用経験もあります。
どうしても私と合わなかったら
要望があれば、総研大の別の教員や、他大学の教員を紹介します。 相談に乗りますので(いいにくいかもしれませんが)言ってください。
ハラスメントが発生したら
私が相談に乗れるものは相談に乗ります。 私からハラスメント被害を受けた場合は例えば下記を利用することができます。
追記(2024/03/07)
国内では天文学会のアンケート調査では2019年のアンケートにおいて、「ハラスメント被害にあったことはありますか?」という質問に対し、女性の44.3%がはいと答えています。また、男性の25.6%もはいと答えています。よって、学生を持つ立場としては4人受け入れれば一人は被害にあるくらいの高い確率だと認識しています。
もし私が学生およびPDからハラスメント被害について相談を受けた場合、被害者の最大限のサポートをします。もし加害者が近くにいる場合、すべてのイベントにおいて顔を合わせることがなくなるよう努力します。
また、推薦書に関しては以下の方針とします。
もし学生やPD等がハラスメント加害者になったと認識した場合、以降その方の推薦書は書きません。
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総合研究大学院大学は2023年4月より現在の6研究科から、先端学術院へ移行し、物理科学研究科天文科学専攻は、先端学術院天文科学コースへと改組されます。が、2022年度までは総合研究大学院大学物理科学研究科天文科学専攻でしたが、2023年度からは総合研究大学院大学天文科学コースになるそうです。実態に変化はありませんので「総研大天文」と表記します。 ↩